1700年代後期、メキシコのToluca（トルーカ｟地域名｠）で発見されたオクタヘドライトに分類される鉄隕石の一種です。
隕石発見当時の南米は、ヨーロッパ人による植民地開拓が盛んだった時代で、この頃から南米の隕石が続々と発見、登録されていきました。Toluca隕石は、その時代を物語る、歴史ある隕石群のひとつでもあります。

エッチング断面の特徴
やや粗めのウィドマンシュテッテン構造が見られる。
バンド線の一本一本が太く、全体的に太さがほぼ均一な傾向があります。そのため、ギラギラと輝く見た目のウィドマンシュテッテン構造も、どこかあっさりとした印象をしています。また、バンド線の縁の形状は、まっすぐではなく、ペンで手書きしたような、丸みを帯びたよれがみられます。